口腔ケア 誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎は、嚥下性肺炎または吸引性肺炎ともよばれ、誤嚥または誤飲を契機として発生する肺病変となっているのです。
異物というと、食物、胃液、はずれた入れ歯などを連想するようですが、口腔内の雑菌も、唾液と一緒に少量ずつでも誤嚥すると肺炎になるようです。
誤嚥性肺炎の原因菌の多くは歯周病菌なのです。
歯垢や歯石、舌苔などを取り除き、口腔内を常に清潔な状態に保っておくことが予防の第一歩なのです。
また、食事摂取が全面介助になると、口に入れる食べ物の量や速さの介護者と対象者の意思の不一致や食事中の姿勢・雰囲気なども誤嚥を引き起こす原因にもなるのです。
日常の排便コントロールや,食後の半座位の保持などの工夫により腹圧をかけないことが食物残渣の胃食道逆流や嘔吐の防止に有効とされているようです。
口腔内には多種多様の細菌がすんでいるのです。
病気や加齢などにより飲み込む機能や咳をする力が弱くなると、口腔の細菌や逆流した胃液が誤って気管に入りやすくなるのです。
実は一般的に、老人性肺炎といわれている肺炎の大部分は、この細菌性誤嚥性肺炎であり、これは要介護老人の直接死因の約30%を占めているようです。
発症するのが誤嚥性肺炎です。寝ている間に発症することも多く、高齢者では命にかかわるケースも少なくない病気なのです。
高齢者や脳梗塞などにより咳反射が低下している人の場合は、異物を出すことが出来ず、気管から気管支に入ってしまい、肺炎を起こすようです。
近年、口腔ケアにより歯や粘膜の清掃をしっかり行い、同時に摂食嚥下機能を高めることで、誤嚥性肺炎を予防できることがわかってきているのです。
その効果を認める研究や論文発表もふえており、今、本格的に口腔ケアをはじめる病院・施設が全国に広がっているのです。
誤嚥性肺炎の患者さんは低栄養、脱水症状、食べる楽しみの喪失、誤嚥性肺炎や窒息の危険などにさらされるようです。
誤嚥性肺炎予防の2大ポイントは、口腔の清掃と機能回復なのです。歯磨きなどにより口の中を清潔にし細菌を減らすのです。
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